Kota

ペイン・アンド・グローリーのKotaのレビュー・感想・評価

3.7
“痛みが私を殺しそうだ。”

引退した映画監督サルバドール(アントニオ・バンデラス)の人生をパズルピースのように繋ぎ合わせる。幼い頃自分はゲイだと目覚めた事、母親との切れない絆、過去の役者との確執。その全ては言葉にできない“痛み”となって体から消えない。

あらすじを読むだけだと、何の話なの?と思うだろうけど、ペドロ・アルモドバル監督とアントニオ・バンデラスのコンビによって驚くほど美しくて儚い物語に。哀愁の漂うストーリーがカラフルな色使いで彩られて、気づいたらノスタルジーに浸っていた。誰もがそれぞれ持っている人生の中の“瞬間”を思い出すハズ。

監督は“バッドエデュケーション”の時も思ったけど、女性より男性をエロく描くのが上手い。そのための天窓かよ…(笑)。
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