塩

82年生まれ、キム・ジヨンの塩のレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
4.6
こういう映画がとても好き。
良い旦那さんや、良い妻・母なんて型は結局なくて、何をもって良いとするかって多分どれだけ相手のことを考えてるかだと思う。そういう意味で、この夫婦はとてもお互いにとっての「良い」パートナーであったと思い、そこに唯一救われた。
仕事の話を受ける時のジヨンはまるで恋をしてる女の子のようにとても綺麗で、驚くほど美しかった。これだけ心が弾むのかと思う反面、どこか後ろめたさもあって。そういう細やかな気持ちって、他人はおろかきっと本人だって疎いものなのかもしれない。
だけど、春が来たことに涙したり、雪を見て可愛い娘を産んだ日を思い出したり、結局ジヨンもデヒョンも美しい人なんだな、なんて思って。本当に大変で、憧れだけで子どもなんて産めないけれど、こういう尊さは産まないと分からないんだろうなぁなんて。
色々考えさせられるし、前も向けるし、いっぱい頑張りたくなる素敵な作品でした。

にしても、母がいるって有難いなぁ。わたしも母が生きていたら、もうちょっと心強かったかな。なんてしんみり思ったり。
塩