takanoひねもすのたり

脂肪の塊のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

脂肪の塊(2017年製作の映画)
2.9
青いゴミバケツの中身はなあんだ?

会社員の花子(みやび)は毎晩夢に出てくる青いバケツの悪夢に悩み、友人のユキ(田山由起)に相談する。
一ヶ月くらい前から記憶が曖昧だという花子。
そして女性をブチ殺す男・邦夫(髙野春樹)狂信的なストーカーの吾郎(米元信太郎)が花子の人生に絡み始め……。

感想……(´・ω・`)

章立てで誰視点の話なのか分かるように構成されているけれど、時系列をいじくっているせいか、ストーリーが分かりにくく。

結論としては、邦夫も吾郎もクズだけど、花子も大概クズ。

青いバケツと血溜まりの悪夢は花子の心象風景で、封じ込めた記憶の開封とバケツのフタを開けることを掛けているんだろうけど……。

花子のオフィスシーン。
記憶喪失後の変化と、吾郎との出会いをそこに挟み込むのは分かるけれど、無駄に多い。

その反面、邦夫の「母親が潔癖症」とある地雷ワードを踏むと激高して殺害に至る背景の説明が全くなされない。
吾郎に関しては狂信的という側面は自慰をしたら自罰で腹を刺す……ってのはちょっとよく分からない……鞭で叩くならまだ……。
人肉を食べるのも何の意味があったのか不明。
スーパーで人を刺しているシーンがあったが、あの騒ぎでその場で捕まらないのも謎。

一番の巻き込まれ被害者はユキだと思うんですよね……。
バイの花子がつまみ食いした男がDV野郎だった今回は殺されかけたうえ死体の後始末から遺棄まで手伝ったのに、花子は都合よく記憶をすっぽ抜けして、思い出したと思ったら「もう耐えられない」ってあんたさあ……。
それに付き従うユキもユキだけども。

どいつもこいつも……笑

このどいつもこいつも感と、何処となく純文学的な雰囲気、結局なんだったんだストーリー、過剰な暴力行為とグロ描写……誰かに似ていると思ったら浮かんだのは園子温監督でした。

それにしても花子の部屋がラブホの部屋みたいだった。

あと秋刀魚を頭でバシッと切り落としても腸が取れない(包丁の入れ方で頭と一緒に腸もするっと取れる)
しかし何故か鮭の切り身の時の包丁捌きは悪くなかった不思議。