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処刑人のhasseのレビュー・感想・評価

処刑人(1999年製作の映画)
3.0
演出3
演技4
脚本2
撮影3
照明3
音楽4
音響3
インスピレーション3
好み2

悪人のみを対象としているとはいえ、神の啓示を受けて正義=殺人を行う行為はイスラム原理主義的な危険思想と根っこの部分は同じ。誰か一人、メインキャラクターで兄弟の行為を真っ向から批判する人がいて、兄弟はそれに反抗するという構図があれば、その倫理的危うさは自覚した上でやってんだなと伝わるのだが、それがないので中2病映画の印象で終わった。殺す時に聖書を諳じたり、指の刺青だったりも中2心にぶっ刺さる(キリスト教をカッコよくエンタメに取り入れるジュブナイル向けコンテンツの先駆け?)

その役割はウィレム・デフォーが担うべきだったのだろうが、兄弟の行動にどんどん心酔していく。その様はある意味喜劇的に面白いので、これはこれでありだと思った。

全体的に兄弟よりウィレム・デフォーの映画なんだ。ウィレムが踊り、怒鳴り、女装し推理を披露するウィレム劇場を楽しむ映画なんだ。

画角が不思議だったが何サイズなんだろう。
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