KuNork

TENET テネットのKuNorkのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

クリストファー・ノーランらしい時間軸ストーリーをベースに、時系列の入れ替えや拡張の創り、伏線を拾っていく仕様は見事。

ただ逆行するのではなく、順行する時間と複雑に絡み合う作りになっていたけど、時間の逆行の表現にだいぶ無理があった様な気がする…。

タイムパラドックスでは自分と出会うと良くないことが起きるストーリーになっていることが多く、テネットでも消滅してしまうルールになっている。当人同士が、特に過去の自分が未来の自分と認識しなければそれは他人とみなされる様で、過去の自分に顔(存在)を認知されなければ消滅はしない。
未来の自分は、過去に何処で何をしていたのかを知っているため、まぁよくある回避ストーリーになっている。

途中までは順行するシーンにも未来からの介入は既に組み込まれていて、ストーリー中にそれらが伏線として拾われていく中、最後の戦闘シーンでは順行シーンと逆行シーンの同時進行となる。
順行シーンで爆破された建物が復元されていく中、逆行からの別の爆破が行われる。
そして順行と逆行の最中に動く別行動コマンド。
ん?これはどっちに位置するんだ?また別時間軸?コレってパラドックス系で言われるところの矛盾なんじゃぁ…なんてグルグルしてくる。
何となく途中までのルールが覆されている様な気分。

パラドックス系に必ず出てくる、軸的人物なる人が最初の拷問で確認されるわけだけど…こんなことされて協力する気になるかしら。
でも最後にわかる黒幕も彼だったわけだから、理解を通り越して、必然な選択だったのか。

最初の方であまり入り込めなかったから理解が浅い?
再鑑賞の余地ありです。
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