ノーラン相変わらず頭良すぎやねん…！！！
大きな枠組みではタイムトラベルものと言えるが、バックトゥザフューチャーとは全く異なる世界理解に立脚していて、「その発想はなかった…」てなる。エントロピーの増大、量子力学をイメージでしか理解していないわたしでも、「量子論以降の現代物理学では時間の概念がこれくらい変わったってことだ…！」とコンセプトの転回ぶりに驚嘆する。順行と逆行が入り混じるストーリー・映像は観客の想像力の限界を試し、これでもかー！と迫るスピードとIMAXの迫力はただただ観客を没入させる。相変わらず全カット、絵画並みに美しくて壮大でうっとりするし、アクションに爆発にカーチェイスも、MIを超えてくる派手さ。いやもう、さすが、裏切らない、ノーラン。大好き。
パンフレットじーっくり読んで、対消滅と対生成をなんとか理解して、いやまじもう一回見よう。ってなった。科学監修の人でさえ、順行逆行カーチェイス全部理解できてないらしい。まあ、冒頭で「考えるな感じろ」言われたし、ざっくり理解のまま、またあのノーランの物理世界に没入しに行こう。
しかし、ここへ来て目立つメメントの傑作ぶり…テネットとあの話に通じる「時間の相対性」とか「時間感覚の主観性」みたいなものに、鳥肌が立つぜ。
息子ワシントン君も良かったし、ロバート・パティンソンも、ここのとこ気持ち悪い役ばっかだったけど爽やかな役柄で、ラフに流した金髪がかっこよくてきゅん。イエスタデイの人も、まさかと思うほどのワイルドな変身ぶりでステキ。デビツキ姉さんは、もはや天井に頭つきそうやん…！と見上げる高さ、高貴さ。相変わらず権力と金のある悪の枢軸に翻弄される美女やってた。ナイトマネージャー思い出した。アーロンテイラージョンソンも思ったほど出番多くなかったけど、重要で印象的な役回り。あの人ってなんかいつも凶暴性とか狂気とか、秘めてる感じするよね。怖い(ノクターナルアニマルズのイメージ引きずってる)
いやー2時間半には思えませんでした。凄かった。
