はさみ

TENET テネットのはさみのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

上から読んでも山本山、というわけで右から読んでもTENETです。
10分間の挟み撃ち作戦。
TENとTENとで挟んでTENETです。

メメントとダークナイトとインセプションとインターステラーを頭に浮かべながら観に行ったが、しっかりノーラン節全開で期待に応えてくれた。

難解との前評判だったので構えて臨んだが集中していれば置いてけぼりを喰らうことはない。

主演のジョン・デイビッド・ワシントンはデンゼル・ワシントンの息子で元アメフト選手。
ヒロインのエリザベス・デビッキは身長191cm。撮影も誤魔化すことなく、その長身をロングショットできちんと切り取っていた。
悪役のケネス・ブラナーはマイティーソーや劇場の予告編が流れてたナイル殺人事件の監督。
リーダーのナイブス役はキックアスの彼です。

分かりにくいのは主に以下の2点かと。


【オペラハウスのテロ】

冒頭から説明なしに早いテンポで展開するので置いてけぼりを喰らわないよう集中しよー。

オペラハウスに関わっている勢力は下記の通り。

・特殊部隊
・テロリスト
・CIA(主人公)
・セイター
・TENET

CIAのスパイがセイターを出し抜いてプルトニウム(アルゴリズム)をゲット。
セイターがスパイに気付いて暗殺計画を企てる。テロを偽装して、その混乱に乗じてスパイを消すつもり。
CIA(主人公たち)はスパイとプルトニウムを回収するために特殊部隊に変装してオペラハウスに入るのであった。以上はTENETからの情報を元に動いているわけだが、主人公はそのことを知らない。


【回転扉】

まずBTTFに代表されるタイムマシンやタイムトラベル、タイムリープの類の考え方を捨てることから始めるとテネットを理解しやすい。

テネットの回転扉の法則に脳みそを慣らそう。

例えば空港の回転扉から特殊部隊装備の主人公(以下、黒男と呼ぶ)が2人同時に飛び出してきたシーン。
逆行の黒男は主役と格闘し、順行の黒男はニールに追いかけられていた。

これを黒男目線(物語後半)で考えると理解しやすい。

逆行の黒男は空港に到着すると主役と格闘し、回転扉に逃げ込み、順行の黒男として回転扉から出てきてニールに追いかけられた。シンプルな話だ。

「男が回転扉を使って逆行から順行に行くのを外から見ていると、2人の男がいきなり現れたように見える」
これが最初は感覚的に飲み込みづらいので、混乱の元になっていると思う。


あとこれは余談だが、回転扉の初登場シーンで画面が止まったので(ノーランすげえ!こんなに長い時間映像を止めるんだ!もはや事故!攻めてるぅ!)と思ったら、ただの上映機材トラブルだった。
タダ券くれた。
はさみ

はさみ