二回見た。
エベレストに登る、巨大な岩から彫刻を作る、また歴史ある学問に挑むような大きな問題を抱えた気分になった。
その要因として視聴者に理解を促す様な演出が希薄なことが挙げられる。
ただ眼前で起きている事象をごちゃごちゃに纏めて投げつけられて これを解けるもんなら解いてみな と言われている様なもので、しかもそれが視聴者の理解が及ぶ前に連投されてしまうからだ。
しかしながら、映像や音の迫力によって何か凄いことが起きているらしい、所々に伏線が張られてるということに端々で気づいていく。
1回目はそれで充分楽しめるからすごい。
そして、この映画が一体何だったのか解剖したくなって2回目を見てしまう。
これは興行収入を増大させる手法としてかなり優秀なのではないかと思う。
今大ヒットしている鬼滅の刃の商業構造はたくさんの人が一度視聴することで儲ける
ということだと仮定して、
テネットではターゲットをSF好きなどに絞りつつも、視聴者が評論家等でないにも関わらず複数回視聴してしまう様な難解なミステリーを用意することで儲けるという効果を発揮していると思う。
ノーラン映画は基本的にそうなっているが、テネットは特にそれが大きいと思っている。
SFとしても、商業作品としても優秀であったと結論付けたい。