龍Q

魔女見習いをさがしての龍Qのネタバレレビュー・内容・結末

魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

「おジャ魔女どれみ」を観たのはそれこそリアタイ時で記憶もおぼろげなのでなかなか再生できずにいたが、大人になって改めて影響を受けたサトジュン監督の参加作品ということで、東映公式のYouTube配信に際し鑑賞。

結果、見て良かったなとしみじみ思えた。
「おジャ魔女どれみ」が好きなまま大人になった3人が『MAHO堂』の舞台を訪れる中で出会い、それぞれが抱える現実世界の苦難を作品とそれを今でも好きでいる友達がそっと後押ししてくれる。「アイカツ!10th Story ~未来へのSTARWAY~」にも共通する、当時作品を等身大で受け止めていた層に向けた内容になっていてとても良かった。

今サトジュン監督作品がどれも突き刺さって見直すたびに心洗われる体験をしている自分だが、4,5歳のとき、毎週VHSを借りてもらいにビデオ屋に行くたびに大好きなスーパー戦隊作品や「頭文字D」シリーズとともに「おジャ魔女どれみ」を借りては返し借りては返しを繰り返していたと親から聞かされた。元来女の子が見るシリーズであるし、自分の家には姉も妹もいなかったので珍しいと思うが、何故かこの作品が大好きだったらしい。

その時の記憶はあやふやで覚えてないながらも、感性には多大なる影響を与えていて根幹を構築してくれているのだろうなと思う。

【大丈夫。魔法はあなたたちの中にちゃんとあるから、自分の魔法でどこへでも飛んでいけるから。】

記憶では忘れていても、心が覚えている。何にでもなれるし何だってできると、そう思えていた自分が確かに存在する。そのことを思い出してそのときの自分のような気持ちでいてもいいんだよと20年越しに肯定してくれるとても力強く優しい作品だと思えた。
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