このレビューはネタバレを含みます
こはるさん、子供たちを守りたかったなら事故に見えるようにするとか、他にやりようあったでしょ…って思ったけど、当時は彼女自身もボロボロで、限界なんてとっくに超えてたんだろう。
色んな後悔や懺悔の気持ちを抱えてるはずなのに、決して面には出さない。子供たちが迷わないように。
大人になってみて感じてるけど、自分の行いが正解かどうかなんて分からないまま生きてるのに、なにもかも全部背負う覚悟が、こはるさんにはあったんだな。
田中裕子さんかっこよかった。
ただ、子供たちは母の行いの結果として辛い人生を歩んできた。好きな事なんてできてない。
今回のことで家族の絆は強まっただろうけど、いきなり人生が好転することはない。
それでも、環境は今までと変わらないとしても、人生に対して前向きにはなれたのかな。
最後の雄二の表情がすごく良かった。
そもそも、親が前科者じゃなくても、好きなことを生業にできるひとなんてほとんどいないもんね。社長だって本当は漁師になりたかったって泣いてたし。
個人的には、親子だろうがなんだろうが合わない相手はいると思ってて、“家族だから”で片付けようとする物語は苦手なんですが、この作品の重心は親→子への愛情だと捉えました。
だからこその堂下パート。違う作品観てるみたいでした。
堂下さんは可哀想だったなぁ…。
