まず、ずっと『ひとよ』は『人よ』だと勘違いしていて、映画を見てやっと『一夜』という意味だったことを知った笑
この映画は、演技力が凄まじい4人の役者様たちだからこそ描けた作品だと思う。演技らしくないすごく自然な苛立ちや、諦めや、戸惑いを表現してくださるので、作品への没入感がすごい。
それぐらいそれぞれが役に憑依していたので、最後まで息を切らさず見れた。
誰かにとっては何気ない、何の変哲もない一夜でも、その後の人生が変わるような、天と地がひっくり返るような一夜がある。また逆に、とても幸せで特別のような一夜もある。
彼ら家族にとって、あの一夜はなんだったのか。
答えは永遠に出ないし、あの事件が正しいのか正しくないのかもわからない。
私が母親の立場だったら、私が子供の立場だったら、いろんな立場を想像して見ると、それぞれの気持ちが理解できてしまう。
始終重苦しいし、悩み葛藤するシーンが多いけれど、やっぱり根底にあるのは家族愛なんだと思えたし、家族の絆をみんな取り戻したいと思っているんだと感じられるのが良かった。
あと、タクシー会社の人たちが優しくて、ユーモラスなところに救われた。彼らがいてくれて本当にあの家族は良かったよ…。
私はとても好みの映画でした。
