しら

スケアリーストーリーズ 怖い本のしらのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

予想に反して面白かった。

幽霊に説教をできるヒロインと、道理を説かれて納得する幽霊のサラ···この展開が面白かった。

目に見えない力や不思議な能力を使って無双をしていたサラが、八つ当たり的な自らの行いをステラに叱られ、考えを改める判断をしたところに強く興味を引かれた。


サラは家族が隠ぺいしようとした工場の水質汚染の問題に対し、口をつぐまずに真実を公表しようとしていたから、同じく真実を通そうとするステラの意思に共感し、許すことができたということだろうか。

ステラは約束を守り、サラの真実を公表しただけでなく、友人を傷つけられ、怒りをあらわに屋敷へ乗り込んできた時もサラの無実という真実を無視しなかった。

病院に無理やり閉じ込められて孤立し、家族から拷問を受けていたサラは、味方も連れず武器も持たずに一人で敵の懐へ飛び込んできたステラを自分と重ねたのかもしれない。

加えてサラは病気のハンデも抱えていた。

サラもステラも自分を貫き通す不屈さを持っているので、そこに通じるものがあったという事だろうか。
しら

しら