なつこ

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのなつこのレビュー・感想・評価

3.8
まさかの着地でした!

翻訳施設と留置所の面会室のシーンが、過去と現在の形で交互に展開するんですが、面会室が社長のアップだけなので「これ終盤に意外な犯人映る展開かしら」と思ったら、そんな単純な展開じゃなかった!
中盤でもう相手分かるし、じゃあココからどこに進むの?ってなってからの方向!

仕掛けが二転三転する系のミステリーだと思ってたんですが、色んなパーツが「え?そうなの?」「そういう事か…じゃなかった!」と、視点が二転三転するから、観てる方は、どこに連れていかれるの?ってなる。

犯人の目的が分かったあたりから、やりきれなくて切なかったですね…。
きっと巻き込んでしまった不遇な2人への申し訳ない気持ちも綯い交ぜになって、全然救われない印象を受けました。

あんまり書くとネタバレになりそうなので、やめときます。
どんでん返しではなく、意外な展開で物語の軸が変わっていく、すごく面白い構成の作品でした。
なつこ

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