フランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時出版のため、9カ国の翻訳者が集められた。外部との接触は一切禁止され、日々原稿を翻訳する。しかしある夜、出版社社長のもとに作品流出の脅迫メールが届きってお話。
何でも情報が流出してしまう昨今、大ベストセラー小説の続編が出版前に流出してしまったら、とんでもない損失になる事から、翻訳家9人を洋館に隔離するって発想が凄いと思ったけど、これってダン・ブラウンの「インフェルノ」出版の際に、翻訳家を地下に隔離した実話をベースにしているのに驚いた。
この9人の翻訳家にしかわからない言葉などを使い、脅迫をしてくるので9人の誰が犯人で目的は何やろうって色々想像しながら観たけど、想像の斜め上をいく展開で、正直「なるほど」と唸らされた。
過去と現在の時系列が巧みに切り替わり、伏線が巧妙に散りばめられていました。実際に伏線の回収が始まるまで、全く伏線に気付かなかったのですが、パズルのピースがはまっていくような気持ちのいい伏線回収でした。
オルガ・キュリレンコを久しぶりに観たけど、謎を秘めた妖艶な女性がよく似合います。
脚本が優れているサスペンスは本当に面白いと今作を観て思いました。