幕のリア

サスペリア PART2 完全版の幕のリアのレビュー・感想・評価

サスペリア PART2 完全版(1975年製作の映画)
4.5
トラウマ映画、いやトラウマCM。
放送中止となったクリネックスの鬼が出てくるCMなど怖く感じるかどうかは人それぞれであっても、恐怖映画のCMはいつの時代も見たくない人にとっては憎悪の対象だろう。
本作のCMでは、チビ執事のカタカタ人形がフューチャーされており、不気味なルックス、人形か小人が分からん謎のサイズ感、そもそも例のアレと想像つかない用途の不明さがないまぜになっており、幼き俺の心臓を痛ぶったのだった。

思春期を過ぎてからようやく対峙し、その刷り込みの反動もあり、フェイバリット作品の内の一本
となった本作。
遂にスクリーンでしかも完全版を鑑賞することが出来たのは感無量。
サスペリアポストカード6枚セットもお布施として購入。

さて完全版の内容はと言うと…
正直編集テンポが異常に悪く久しぶりの鑑賞にも関わらず、自分が知らないシークエンスが不要なものとしてほぼ分かる。
20分も余分が加わっただけのバージョンとなっているためオススメは出来ない。
104分バージョンは想い出補正もあり満点のスコアを付けるしかないので、とりあえずこんなスコアに。

さて、見どころは敢えてメインどころでないところを。
ダリオ・アルジェント作品で好きなのは夜のイタリアの街。
このライティングは明らかにセットだと思うのだが、そこに触れた文章に触れたことが無い。
スタジオ故の静寂と光量がなんとも異質でなんでもないシーンであっても美しい。

〜〜

今日の一曲

思春期にようやくカタカタ人形のトラウマから脱しプログレなる音楽とベースの渋さに初めて触れたのが本作かと思う。
そんな折にカタカタ人形でなく、こんなのを聞いていたのを思い出した。

Toy Dolls - Idle Gossip

https://m.youtube.com/watch?v=jeYDozdlhE0



2019劇場鑑賞96本目
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