ゴン吉

必殺!ブラウン館の怪物たちのゴン吉のレビュー・感想・評価

4.0
江戸を舞台に金で人の恨みを晴らす仕事人を描いたTV時代劇「必殺シリーズ」の劇場版第二弾
藤田まことが主演、京本政樹、村上弘明、鮎川いずみ、ひかる一平、山田五十鈴、菅井きん、白木万理、山内としおら、森田健作、中井貴恵、柏原芳恵、沖田浩之、笑福亭鶴瓶、高田純次、西川のりお、ケント・ギルバート、明石家さんま、平幹二朗らが共演。
松竹創業90周年記念、朝日放送創業35周年記念、松竹・朝日放送提携作品。

南町奉行の同心である中村主水(藤田まこと)の裏の顔は、密かに金で人の恨みを果たす仕事人。
慶応二年の幕末、一橋慶喜が将軍を跡目相続した。主水は江戸・品川宿の警護に当たっていたが、何者かに襲撃され、公儀の御状箱を奪われてしまう。その御状箱の中には公儀の秘密屋敷である京都・黒谷屋敷の権利書と画図が入っていた。主水と上司の筆頭同心・田中(山内としお)は、老中(平幹二朗)から黒谷屋敷に向かい、権利書と画図を取り戻すように指示される。一方、主水は周囲から権利書と画図を奪ったと勘違いされ、主水と仕事人仲間たちが何者かに襲撃される。仕事人仲間たちも主水を追って京都に向かう……  

テレビでお馴染みの主水たち仕事人が大活躍。
加えて公儀の若き伊賀忍者のカップル、黒谷屋敷の謎の住人、謎の集団、外国人のブラウンと豪商・大黒屋、新撰組らが入り乱れて各々の思惑が交差する。
登場人物は多いが、みな個性的でストーリーを盛り上げる。
公儀伊賀忍者の若い二人は縄抜けの術や先祖伝来の大ガマの術などで笑いを誘う。黒谷屋敷のからくりと謎の住人たちにはワクワクさせられる。謎の集団の正体は幕末ならではの設定で興味深い。ブラウン氏の神戸の洋館と、仲間の大黒屋一味の独特な白装束のコスチュームや自転車部隊も特徴的。テレビドラマ同様に主水と妻のりつ(白木万理)や義母(菅井きん)とのやりとりが滑稽で微笑ましい。
仕事人たちの活躍をユーモアを交えて少し現代風に描いた楽しいバラエティー色の強い娯楽作品です。
クライマックスはブラウン管ならぬブラウン館で、主水たちの華麗なる必殺技が炸裂し、終盤は黒谷屋敷の超大型秘密兵器まで登場して大乱戦!  
果たして主水たちの運命は如何に?
「頂いたお宝で 人様に代わって晴らせぬ恨みを晴らす これが俺たちのお務めだ そのことを忘れちまったら ただの人殺しだ 俺たちは 仕事人だぜ」 

2024.2 BS日テレで鑑賞(映画劇場)
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