パラサイト 半地下の家族の奈緒子のネタバレレビュー・内容・結末

ポン・ジュノ監督サプライズ登壇！の
日本最速試写会にて

【核心には触れてないけどネタバレありなので観てない方は絶対読まないで！】

善人でも悪人でもないそこら辺の「普通の人」を描いていると言ってたけど、
いや、「普通の人」にしては彼らは口も上手すぎるし、手際も良すぎるし、
この家族こんなに詐欺の才能あるのに今まで成功してなかったの？
とちょっとひっかかってしまった。

登場人物の動機がいまいち弱かったり単純過ぎたりするところも多い。例えばなんで嵐の晩にあの家政婦をわざわざ家に入れてあげたの？とか。
そういうところ、彼の映画のすごくプロット中心で、登場人物が物語を動かす駒でしかないところが私は苦手だった。

コメディーからシリアスへ緩やかに、そして真っ逆さまに堕ちていく様は観ていてまさに感情のジェットコースター！って感じで面白かった。ちょっと『ヒメアノ〜ル』の仕掛けを思い出した。編集やテンポがすごい。

追記: 『パラサイト』アカデミー賞作品賞受賞にあたって、
Twitterで日本映画が韓国映画に比べてレベルが低いという主旨のツイートが伸びていて悲しくなった。
別に、日本映画も全然捨てたもんじゃないと思うけどな。お金がかかってないだけで、その分壮大なセットの要らない、人間にフォーカスした泥臭い良い作品もあって良いやんか。
ポンジュノの作品はエンターテインメントとして面白いし、
この作品とよく比べられる是枝の『万引き家族』は人間描写が素晴らしい。
どっちもすごいよ。