Takhio

パラサイト 半地下の家族のTakhioのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.2
半休を使って平日に観てきました。スーツで13時から映画を観るという背徳感、、、やっぱ映画は満員で観るよりガラガラのシアターで観るのが好きです、。良い鑑賞体験でした。

パクソダムの演技がとても上手くてファンになりました。タバコを吸うシーンが2つくらいあるんだけど最高。
後半のトイレでの喫煙シーンは星3つです。色気ムンムンでした。あそこにはタバコがなくてはならなかった。あそこでプリンを食べていてもダメなのです。

めちゃめちゃに期待して観に行ってしまったこともあり、正直そのハードルは超えなかった(韓国映画はオアシスがダントツ1位すぎて...)のですが、このあとどうなるんだろうと映画に引き込まれる時間も多くあって良い映画だなと思いました。

格差社会をテーマとした作品が作られ、注目を浴び、評価されることが続いています(万引き家族もそうでした)が、カンヌ国際映画祭というセレブ(「持つ者」)の巣窟でこういった「持たざる者」を描いた作品に高い評価がされるところに一種の偽善というか免罪符というか皮肉を感じもします。
評価されて世に出ることはいいことだと思うのでいいんですが。

印象に残った場面はいくつもあるのですが2つメモ。

・金持ち奥さんの「時計回り」シーン。
奥さんのヤングアンドシンプルをこの4文字で表現した脚本には脱帽。

・大雨シーン。
大雨で悲惨な状況になる半地下の人間と、被害1つない高台の地上の人間の対比が良かった。

解釈できないシーンも何個もあったのでまた観たいです。とにかくこの映画は良くも悪くもいろいろ詰め込みすぎ!笑
海苔弁だと思ってたらデラックスデミグラスハンバーグ弁当餃子付きみたいなボリューム感でした。良くも悪くも。

半地下の家族と地上の家族の対比が語られがちですが、物語が進むと半地下より更にその下で暮らしている人も映し出されます。地下から見たら半地下は羨望の対象であります。この3層構造が良かったと思う。韓国の救いようのない絶望的な格差を描いたエッジの効いた映画だったと思います。

3つ隣で観てたおっさんがエロいシーンでニタニタ声だして「フフッフフッ」とか笑ってて気持ち悪かったし非常に集中の妨げになった。映画館で声出すやつとクレジットでスマホ見始める奴は本当に一生出禁である、、、。
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