同じ格差社会の話でも、観終わった後自分がJOKERほどダメージを受けなかったのは「家族」という存在が大きかったと思う。
ムングァン夫婦もキム一家もとにかく家族を大事にしていたのが印象的で、この繋がりがなければもっと陰鬱な話になっていた気がする。
家族全員で食卓を囲むとか、互いに協力し合って生きるとか、パク一家にないものをキム一家が持っていたから最後まで家族の繋がりが途切れなかったし、それが唯一の救いだと思った。
それぞれ欠けててそれぞれ持ってるのにそのことになかなか気付けないから寂しいな。
貧乏と金持ちの対比ってどうにもならないからこそどんより暗くなってしまうけど、絶妙な滑稽さとドタバタ展開でつらいとかかわいそうだけで終わらせない所が好きだなと思った。
話長いなとは思ったけどずーっとハラハラして全然飽きなかったし、山水景石とか匂いとか、細かい描写がだんだん意味を持ち始めるから考察するのも楽しい。
ラストシーンは個人的にえっその終わり方？ってガッカリした瞬間にニヤリとさせられる終わり方でよかった。
