ユーキ

パラサイト 半地下の家族のユーキのネタバレレビュー・内容・結末

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます


ポスターから感じる異質。不穏な気配。
上映前から既にこの作品に心を奪われる。

内容にも大満足。文句なしに面白い。
伏線回収に考察、自分が感じたことを口から出さずにはいられない。
心にこの作品が寄生している感覚。

思うことは多々あるがほとんど吐き出してしまったので消化していないものを1つだけ。

それは解決するまでずっと感じていた違和感。その正体は罪に対する意識だった。
貧しい家族は犯罪だと分かっていながら様々な悪事に手を染める。生活のためなので多少は情状酌量の余地はあるが第三者目線から見ても罪悪感があまり感じ取れなかった。

世間で言う悪が、家族にとっての正義。
そもそもの根本が違う気がした。
別々の世界に棲む生物なので“寄生”という言葉がやはり正しいと思う。

善悪の判断について考える映画を最近見たばかりなので余計考える事があったが、その時間も含めて楽しめた。

上流家族と下流家族を表現するための物理的な上下の構図も秀逸。

大雨洪水で浸水した家、トイレのワンシーン。切なくて美しい。見所。
パク・ソダムさん。あなたのファンです。

韓国映画も素晴らしい。
人生においてやって無駄なことは何一つない。人間は知識と経験の集積。
そんな当たり前のことをひしひしと感じた。

自分では分からないほど染み付いた臭い。
住いの。仕事の。生活の。人間の。
これを機に退屈でつまらないと思っていた自分の毎日を変えていきたい。
コツコツ積み重ねて。計画的に。
ユーキ

ユーキ