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パラサイト 半地下の家族のドクバリのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.5
噂通り、とても面白かったです。

特に驚きとか感動みたいなものは無かったですが、韓国映画の良いところが出ているなぁと素直に思いました。
とは言え、自分がそれほど韓国映画に詳しいわけではないので説得力は無いですが、自分的な韓国映画の特徴だと思っている直接的な表現というか、エロあり(ちょっと)、グロあり(ちょっとね)、テンポ良し、オチありのキレイな映画だなぁと感じました。

なによりこの映画がアカデミー賞作品賞受賞作品というのが「新しい扉を開いたな」って具合で、アジア圏の人間としてはとても嬉しく思います。
それにカンヌのパルムドールも受賞していることを鑑賞後に知ったのですが、それは妙にシックリと納得しました。

ただ、惜しまれるのは自分が韓国のいろんな事をあまりにも知らないせいで、なんだかいろいろと取りこぼしている気がしていることです。
(韓国映画を観るといつもそう感じるのですが、、、)

例えば本作のタイトル(サブタイトル?)にも入っている「半地下」というワード、、、半地下って何? もちろん主人公家族が住んでいる場所ということは分かりますが、それは富裕層が住む豪邸の対比としての貧困層の代表的な住まいを表しているのか、、つまりは貧しい暮らしを象徴するメタファー的なやつなのか、、

劇中に頻出した「計画」というワード、、これも韓国特有の何かしらの暗喩なのか、、、無知は罪ですね。

 ストーリについては、お金持ち家族の家に貧乏家族がいろいろと策を弄して取り入ろうとする。って話かなと思いますが、それこそタイトルの通り、その姿、正に宿主に寄生する虫の如しといった具合でしょうか。

本作のメインテーマは富裕層と貧困層、金持ちと貧乏の対比だと思うのですが、おそらくその両極を際立たせるためのステレオタイプな人物構成が “金持ち=バカ⇔貧乏=したたか” のような対比となって、金持ち宅に取り入ろうとするシーンなどは、まるでコントでも見ているような爽快感がありました。

そういえば、軽く「万引き家族」みたいな感じでもありますね。

 それとキャストもなんだか良かったです。
自分が知っている役者さんはソン・ガンホくらいしかいなかったのですが、みんながみんな良い感じに前述のステレオタイプな、いわゆる典型的な金持ち、貧乏人を演じてました。

そしてなにより金持ち側の娘役の子(チョン・ジソ)がかわいかったです。
金持ち側の奥さん役の女優さん(チョ・ヨジョン)も美人さんでした。

 韓国映画に詳しい友人に見たよーって話をしたら、ある境界線についての伏線の話を聞きました。
ググってみたら、「ポン、天才かよ」ってレベルの仕掛けでした。
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