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風の電話のmnsのレビュー・感想・評価

風の電話(2020年製作の映画)
5.0
食べて、出して、寝て、起きて、泣いて、思い出して、ということは生きていないとできない。自分が発した「ただいま」に「おかえり」という言葉が返ってくる当たり前がどれほど幸せなことか。

主人公が本当は言いたいけど言えないことを、音楽に乗せた"声"が代弁しているという話が印象的でした。特にラスト、主人公が電話ボックスを出た後のシーンでの"声"が入るタイミングの工夫と、その工夫が内包する意味にも感動しました。多分言われないと気づけなかったと思うので。

映画音楽をどうつけるのか、技法や裏話的なことから、世武さんの映画音楽作曲における哲学まで、密度の高いお話がたくさん聞けました。
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