竜どん

るろうに剣心 最終章 The Finalの竜どんのレビュー・感想・評価

4.1
連載開始から25年ジャンプでは不遇とされる歴史物で当時大ヒットを放った異彩のアクション漫画『るろうに剣心』の実写映画化最終章。「九頭龍閃!」「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)!」真似したなぁ笑。漫画原作の実写化が成功している稀有な例。

アクションに次ぐアクション。VFX・ワイヤーを多用した立体感溢れる殺陣と多彩なカメラワークは進化してきた邦画アクション作品においても間違いなく最高峰。佐藤健剣心速いッ強いッ!飛天御剣流無双を余すことなく体現(ホントに「戦国無双」の如く雑魚が吹っ飛ぶがw)。真剣佑縁もキレッキレの筋肉美+戦闘力はラスボスの風格。江口洋介斎藤一は相変わらず渋くてかっこいい牙突ッ。原作には無い「彼」との共闘も映画ならではのサービスで心躍る。ともすればギャグに見えてしまいそうな人誅組もハッタリが効いてて凶悪かつ凶力で華を添える。ビジュアル描写は満点と言って良いカモ。。

「抜刀斎の頬に、まだ十字傷はあるのか?」
剣心と妻巴の最期の心情を紐解く物語。そもそもハマり役だったというのもあり哀愁と慚愧、決意を秘めた佐藤健の剣心は原作ファンも感涙の演技。縁の怨嗟に満ちながらも非情に徹し切れない人間臭い部分を真剣佑が好演。
志々雄真実編の方が敵の邪悪さが際立ってスペクタクルとしては上だったが、剣心という一人の剣士・漢の過去との訣別、共に生きてくれる人と踏み出す新しい人生の門出を飾るファイナルに相応しい出来栄えだったのではないでしょうか。
ビギニングも楽しみ!延期にならないことを願ってます。

追記
封切から僅か2日で3回目の緊急事態宣言が発令されてしまったのは本当に不運。主要映画館が休業を余儀なくされる中、私が観た館は神奈川だったから外れていたけど何時休業に入るか分からないので、早々に観に行けて良かった。
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