スピードスター

新感染半島 ファイナル・ステージのスピードスターのレビュー・感想・評価

3.0
感動の前作から4年。

ゾンビが蔓延し国際社会からも見放された韓国をなんとか脱出した元軍人の主人公が、大金を積んだトラックを奪還する裏仕事のため再びゾンビだらけの韓国に降り立つ。

うーん。ちょっと期待し過ぎてしまいました。前作の舞台を借りた別物との前置きがあれば精神衛生上よろしい状態で鑑賞できたかなと思います。

かなり力を入れたであろうカーチェイスシーンはCGっぽさ、物理法則の違和感が目立つものの迫力があって楽しめましたが、敵車との距離感が掴みにくい上に似たような映像が続くのでお腹いっぱいでした。

また、ゾンビものの続編が陥りがちなジレンマなんですが、ゾンビが怖くないんです。
本作も御多分に洩れず序盤からゾンビが怖くない。それよりもゾンビがストーリーを盛り上げるための道具に成り下がっていたのがマイナスでした。
ストーリーに都合の良い時にだけ現れるゾンビなんて全然怖くないんです。

前作では大いに泣かせてもらった感動のシーン。一転今作は少々押し付けがましく感じました。人間関係を深く描ききれていなかったのと感動シーンの冗長さが原因かなと個人的に思います。
そしてここでもゾンビは空気を読んでシーンを待っていてくれます(笑)
物陰に隠れて登場の指示を待ってるゾンビを想像させるようではね…。

カーチェイスや華麗なアクションシーンなどは単体の作品として楽しめたと思いますが、ゾンビ映画『新感染』の続編として私の望んでいたものでは無かったです。