からかす

新感染半島 ファイナル・ステージのからかすのレビュー・感想・評価

1.0
うーん、なんで?というハテナマークがずっと消えない。
前作「新感染」の快作っぷりとは比較にもならない。

最初のハテナは当然映画全体を支配するルックで
明らかに「マッドマックス」らしき何か。
でも予算規模やCG技術もろもろ含めて
「マッドマックス」を作れる体制にはなってないから
あまりにもチープな画作りにガッカリ。
前作が新幹線というある種の密室劇で
手持ちの予算規模で最大限描写できる範囲の舞台に留めたのに対し
本作の世界観はあまりにも高望みが過ぎる。

二つ目のハテナは登場人物たちの行動やその動機にピンとこない。
荒廃した世界で狂人化した敵方はもちろんのこと
主人公たち"善人側"の方もどうにも。
生き残りたいという渇望に乏しいように感じる。
全ての行動が行き当たりばったりでモタモタしてる。
逃げなきゃならない時に唇噛み締めて苦悶してんじゃないよ。
何回車乗れと言われとるんじゃ。
感傷的なシーンではゾンビの大群の真ん中で泣き喚こうと
1mmも襲われる恐怖が無く観ていて退屈。

ゾンビ映画なのにゾンビ映画の肝である
「愛する者がゾンビとなったら?」という
絶対に描かなきゃならない部分も避けて通っているのも気に食わない。
終わり方も安易で本当に残念な作品。
からかす

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