Nori

あなたの名前を呼べたならのNoriのレビュー・感想・評価

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)
3.0
ムンバイ、行ったことはないが、とても発展していて、活気のある街であることが伺える。
メイドのラトナが仕える主人・アシュヴィンとその周囲の人々の暮らし振りはスタイリッシュだし、ラトナにせよ、デバイスを手に日々を過ごしている。

村の掟、風習は依然として残っており、ラトナもその磁力の下にある。しかし、都市の自由の風は、絡めとられそうになる過去の因習を遠くへ押し流し、自分の人生の主人公は誰なのか?ということを知らしめる。

自分を決めるのは自分、選択するのも自分、という自己決定がこの作品のテーマである。それは、男女や富の寡多を問わず、今を生きる人間にとって最も大切な要素であり、この作品を観る我々の人生についても自問を迫ってくる。
あなたは、自分の人生を歩んでいるか?と。

ラトナとアシュヴィンの二人はどう歩むのか?という興味もさることながら、自分で選択して自身の人生を生きる現代の人間のあり様が心地よかった。
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