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罪の声のあのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
4.5
ひょんな事から犯罪に加担していた事を知る一般人と、会社からの命を受けて事件を調べる新聞記者、それぞれの視点から事件の真相に迫る様子を描いた人間ドラマ。
良かった。
何年も捜査が行われてたであろう事件が、たかだか数日?で真相が分かってしまうのには違和感があるけども😅
事件から30年以上も経過しているからこそ、当時は口を閉ざしていた面々も、単に時効だと思ったからか、秘密という重荷を降ろしたくてか、人によって理由は様々だけど、つい口を開いてしまう所から綻びが出てくるという展開は、あるな!と実感!
それから、身内と情報精査…内側と外側、それぞれの視点から描かれる事で、事件が紐解かれていく様子が分かりやすく見る事が出来たなと。
あと、舞台が関西圏というのも効果的だなあと、しみじみ。関西は人が土地に根付いて、人同士の繋がりが密接な地域性という印象だから、30年経っても尚、事件の糸口が残ってる事に説得力がある。
後半は結構偶発的な事が多いとはいえ、それぞれに違うスキルを持った二人が出会ったからこそ辿り着けた"真実"が分かる終盤の見せ方には感動すら覚えた!
そして、犯罪は事件を起こした張本人以上に周囲の人々に深い傷を負わせるものだよなあと、しみじみ。
犯人も、ただの犯罪者として一辺倒に括るのでなく、背景もしっかり描く事で話に深みが出たなと。
緻密な構成に人物描写だから、すごい満足感があるのに重くなりすぎずに見られたのも良かった。
あ