いしはらしんすけ

悪人伝のいしはらしんすけのレビュー・感想・評価

悪人伝(2018年製作の映画)
3.8
何はなくともマ・ドンソク!

そんなマ・ドンソク兄貴演じる凶悪なヤクザのボスと熱血バカなはぐれ刑事が成り行きで手を組み、サイコな猟奇連続殺人犯の確保に向けて爆走する、クライムアクションサスペンス。

一応実話ベースだからか、確か2004年とかが舞台で、まさに2000年代の韓国映画の王道とも言うべき熱く激しいバイオレンス描写のつるべ打ちが堪能できる痛快作。

分量的にはキム・ムヨル演じる暴走刑事とW主演みたいな感じだけど、やっぱドンソク兄貴の超人ボディが醸すモンスター感の説得力、これが作品の魅力を爆上げしている、これは万人が認めるところでしょう。

フィクションはおろかリアルなファイト・スポーツを含めても、ここまで「殺人パンチ」の形容が具現化されている例は、ちょっとないんじゃない?もうこれ観るだけで元取れますわ、格闘好きとしては。

お話としては衒わず類型ロードを突っ走っていて、細かいとこはグルーヴで押し切るスタイル。

メイン2人の共通の敵である快楽殺人犯も割と既視感あるキャラではありますが、キン・ソンギュさん、きっちり気持ち悪く演じ切っています。

バランスとしてはエンタメに潔く振り切っていて、それだからこそのラストの切れ味に納得の喝采!

スタローン製作でハリウッドリメイク実現とのことで、ドンソク兄貴の続投は決定済みとのことだけど、刑事役はスタローン本人がやるのかな?アクションの負荷、相当キツそうだけど...

最後にどうでもいい余談ですが、ドンソク兄貴と反目して酷い目に遭わされるヤクザって、「梨泰院クラス」のチャン会長よね?相変わらず(?)悪辣で、いい味出てました。