swansong

アメイジング・グレイス アレサ・フランクリンのswansongのレビュー・感想・評価

5.0
冒頭。
温かいオルガンの音色が響く質素な礼拝堂。

…… バプテスト教会?
派手なステンドグラスが見あたらず、十字架にイエス·キリスト様が張りついてない方のタイプ。

アレサの登場を待つ観客たち。
礼拝堂の中だけに、皆おとなしくしているけれど、その場を包む熱気だけはビシビシ伝わってきます。

まずは大所帯のクワイア(聖歌隊)を引き連れた、やたらに恰幅の良い牧師様が登場。

"紳士淑女のみなさん、今宵は最高のゴスペルを最高のシスターが歌います。
彼女についてはもはや説明不要ですね♪
ところで、これはコンサートであると同時に、神に感謝し神を讃える"礼拝"でもあります~♪
もしも、もしもあなたが神聖なる教会の中でどうしても踊りたくなってしまったら~ はーれるーや、
それはそれでええや、お~まへ~んか~♪
好いたように踊らはったら、え~えぇえねぇ~ん♪"


そして、

♪♪♪ " Ah Wholy holy come together …

意外なほど穏やかに歌い始めるアレサ。
でも、その喜びに満ちた歌声の深みと、そこから溢れでる滋味たるや… このお人はほんまにもお!(笑)

さりげなくスティーヴィー·ワンダーやらキャロル·キングのヒット曲を歌ってたりもするんだけど、アレサの歌が厳かすぎて、なかなかそこに気がつきません。

さらに、

"実はあんたも歌うんかぁい!"

"ゴツい体震わして… 結局あんたがいちばん派手に泣くんかぁい!"

"最初は見切れてたけど、歌でアレサとわたり合えるツワモノの正体は、あんたやったんかぁい!"

"ほんで、イケてるギターはやっぱりあんたやったんかぁい!"
(偶然にもここ一週間、"STUFF"を聴きまくってましてん、知らんけど。)

"まるで脚本家がひねり出したような映画的サプライズ"の連打が、もう充分にウルウルきてる視聴者(俺)の涙腺のパッキンをぶち壊しに来よるんです。

こうして、楽しすぎるひとときを "ええ歳こいたおっさんの泣き笑い"というおぞましい面相で堪能するうちに、コンサートはいよいよクライマックスへ!

こんな凄まじい"アメイジング·グレイス"を聴いたのは、生まれて初めてかもしれん…

てな感慨に浸りかけた刹那、突如として画面が暗転。そこへ"(ここから)第2夜" というキャプションがドーン!

ア…アカン、これ以上は体が持たへん。

驚きと興奮のあまり両方の鼻の穴から盛大に吹き出したヘモグロビンであたり一面をクリムゾンレッドに染めあげた私は、ここでレディ·ソウルとの休戦を決意して、一時停止ボタンを押したのであります。


…すみません。
ついつい話が長くなってしまいました。
とにかく私swansongは、全人類の皆さまにこの作品をお薦めします!

さて、そろそろ続きを観なくっちゃ♪♪♪



追記、"第2夜"について。

"Are you with us ?"

こっ、こっちのほうがスゲー!
前半だけ観て騒いでた昨夜の自分が恥ずかしいです。(笑)
この映画を観てホントによかった♪

( o≧∀≦)ノ゙ Let me hear you say Yeah !

2021-101
swansong

swansong