安堵霊タラコフスキー

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

4.5
MCUばりの豪華キャストを起用して作られた、ウェス・アンダーソンらしい不思議な短編集。

最早お馴染みとなった構図美に一層磨きをかけつつ(フランス繋がりでジャック・タチ的な味わいすら抱いた箇所も多くて感嘆)、半分近くモノクロの映像にしていたりアクションシーンをアニメで表現したりと遊び心もかなりある作りになっていて、依然監督に対する好感度が強まる作品となっていた。

しかもティモシー・シャラメとジェフリー・ライト以外の出演者をよく調べていなかったから、過去作にも出た俳優からベニチオ・デル・トロやリーヴ・シュレイバーみたいな新顔まで矢継ぎ早に著名な俳優が出てくる構成にも驚き、そういう意味でもかなり楽しめた。

結局のところ何がしたかったのかよくわからなかったり、仕事帰りだったこともあり終盤で耐え切れず気絶してしまったりしたのは残念だったが、やはりこういう個性的な監督の作品って眺めているだけでも良い気持ちになれると改めて思えたので満足はできた。

しかし最後に下世話な発言をするけど、レア・セドゥーの肉付きって結構好みかもしれない。