MidoriK

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のMidoriKのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ベニチオデルトロが出る、ポスターが好み、というポイントだけで観に行った作品。

どんな映画なの?なに?なに?って感じで観てましたが、なんだかんだ面白くて最後までワクワクが止まらず観てしまった。

ウェスアンダーソン監督は画面の配色センスだけでなく、リズム感のセンスも抜群でした。
台詞のリズム、モノを置いたり足音の生活音のリズム、カメラワークのリズムまで考えられて作られていると思いました。
特にオープニングの飲み物の準備は音が気持ち良かった。


編集室の色の使い方が可愛くて可愛くて、こんな家に住みたい!と思うほど。

イントロダクション的な街中の話。エンドロールでオーウェンウィルソンだと分かってびっくり。全然分からなかった(笑)

ベニチオデルトロの囚人がやけにセクシーで、あの目つきにやられてしまった。
純粋と狂気(と時々ユーモア)を併せ持つキャラクターで、レア・セドゥ演じるシモーヌとのロマンスは幸せになって欲しいと願ってしまいました。エイドリアン・ブロディ、自由気ままに演技しすぎ(笑)
ティルダ・ウィンストン、最後まで分からなかったw

ティモシー・シャラメはレジスタンスとかそういうのがとても似合う。排他的というか向こう見ずというか。髪の毛爆発していてもかっこいいとはどういうことだ。
フランシスマクマードンの記者も良かった、ベッドルームが彼女自身でしたね。

最後のシェフの話はジェフリーライトの美声が心地よい。昔のトーキー映画を観ているようなドタバタ具合。途中アニメになるのも可愛い。
キャスター役で出ていたリーヴシュレイバーもかっこよかった。


そしてラスト、個性的な記者たちで変わった記事しか書かなそうな彼らが、一番多弁になったのは亡くなった編集長の事。泣きたい分、たくさん記事にする、編集長について読者に伝えたいことがたくさんある、編集長はとても愛されていた、そう感じました。
その優しさで終わるのがとても憎い。


ビルマーレイが編集長だったら私も入りたいな。
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