現在の日本が抱える闇をみせながらも、しっかりドキドキさせる快作。
緊張感満点でわりとエグい描写もあり、強烈な犯罪映画の側面もありますが、再生ストーリーとしてもとても優秀な作品に仕上がっています。
天使なんだけど演技はいまいちだな、と思っていた吉岡里帆。
本作ではほんとうに素晴らしかったです。
ただでさえ大変そうな失明した状態に加え、事故による喪失と絶望の難しそうな精神面を見事に体現していました。
彼女の努力、成長はもちろんですが、演技のディレクションがとても良かったに違いありません。
「ホットギミック」では珍しく良い演技に見えたのは役柄が綺麗にハマっていたのかな、と思っていましたが違いました。
おそらく本作同様に脚本、演出、監督の力が上手く作用していたのでしょう。
とはいえ、彼女は本作において覚醒したと信じたい。
もう大絶賛ですよ。
今後がほんとうに楽しみです。
いいんですよ、みなさん、手のひらを返しても。