藤井駿太郎

見えない目撃者の藤井駿太郎のネタバレレビュー・内容・結末

見えない目撃者(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

人の感情を余すことなく刺激する良作だなと感じた。
まずは主人公が盲目ってところで今までに無い視点から映画を見ることができてとても新鮮だった。五感のうち、最も情報量が多い視力が無いというかなり限定された環境下で、聴力・触覚・嗅覚をフル活用して普通の人以上の情報を得て行動ができる主人公の、というより人間の可能性みたいなものを感じた。障害がある人も勇気を与える映画になると思う。
また、手の込んだ一連のストーリー性も数ある猟奇的殺人系の映画と差をつけていたと思う。はじめの交通事故で弟が持っていたアクセサリーもここまで意味を持つアイテムだったとは想像もつかなかった。また、犯人が◯◯だった観ている人に勘付かせるには情報も少ないし、絶妙な知名度の俳優さんだったので、意外性か高く面白い。
そして、個人的に一番感動したのは、人が持つ正義感・責任感、人のために行動する動機が人の人生を豊かにするんだなと感じた。人生を無味で無意味って感じてた2人がこの事件を通じて前を向くことができたこと、新たな希望を見つけることができたことがこの映画の一番の教訓だと思う。
藤井駿太郎

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