■ あらすじ
ゆういちろうお兄さん、あつこお姉さん、誠お兄さん、杏月お姉さんが、久しぶりによしお兄さんと再会し、「ブンバ・ボーン!」で遊んでいたところ、よしお兄さんが突然ある動物になってしまう。
それは、すりかえかめんとすりかえお嬢のしわざだった。
■ 感想
前作は
・前半部(実写パート)→3才~5才児向け
・後半(アニメパート)→小学生低学年向け
となっている。
前半部に関しては、3才~5才児の受ける印象がいいかもしれないが、小学生低学年は退屈に感じてしまう。
逆に後半部は、小学生低学年は面白いかもしれないが、3才~5才児はつまらないと言うか意味が分からないのではないだろうか・・・。
テーマもぶれており、個人的にはTVで放送しているものを鑑賞した方が面白く感じた。
正直、本作も特段期待することなく、息子と一緒に鑑賞したが、これが意外と面白い!!!
ターゲット層を、普段「おかあさんといっしょ」を鑑賞している子供と親に絞っているので、無駄なキャラクターの説明も簡略されているので作品のテンポが良くストレスが感じない。
「ブンバ・ボーン!」や「からだ☆ダンダン」、「おまめ戦隊ビビンビ~ン」といった人気曲も流れ、「すりかえ仮面」のクイズといった人気コーナもあるので、視聴者が見たいものを
おまけに"としお兄さん(旧体操のおにいさん)"と"まことおにいさん(新体操のおにいさん)+あんずおねえさん(新体操のおねえさん)"のコラボや、歌以外で活動する「おまめ戦隊」を堪能する事が出来る。
人形劇の「ガラピコぷ〜」も前作よりも出演時間は短いものの、それぞれのキャラクターの個性を活かし、メインストーリーを盛り上げている。
作品のクオリティも格段に上がり、「リメンバー・ミー」や「インサイド・ヘッド」を彷彿とさせる素晴らしいテーマも直感的に理解出来るように構成されており、息子も大喜びだったので、個人的には満足のいく作品であるのだが、少々不満に思える点も何点か見受けられた。
◎横山だいすけ
劇中で、"すりかえ仮面"が"ゆういちろうお兄さん"を、すり替えとは名ばかりのコスチュームチェンジするシーンがある。
"シルエット博士"や"ママ"にすり替えるのは、TVでも隔週で登場する人気キャラクターなので、全然アリだと思う。
だが、"横山だいすけ"にすり替えるのに関しては、どうしても納得が出来ない。
"横山だいすけ"は歌のお兄さんを卒業する際、「だいすけロス」が発生するほどマダムキラーだったので、"横山だいすけ"を出演させたい制作陣の気持ちは分からなくはない。
ただ、出演させるなら"ゆういちろうお兄さん"をすり替えるのではなく、もう少し違う形で出演させてはどうだろうか・・・。
そりゃ、マダムキラーの"横山だいすけ"が登場するんだから、マダムたちは大発狂していいだろうけど、メインの子供たちはポカーンだぞ・・・。
私の息子もどんなキャラクターが登場するのかとワクワクしてたら、見たことない人が登場し踊り狂うのだから無理はない。
子供をメイン層としているのに、子供が喜べない人選ってどうなんだ・・・。
どうせだったら、"ゆういちろうお兄さん"のすり替えで登場するのではなく、陰でメインメンバー4人を助けるようなキャラクターとして登場させた方が、総合的に良いのではないだろうか・・・。
そもそも、卒業して3年も経つのだから、いい加減出てこなくていいんじゃないか??
てかさ・・・こちとら2018年から息子と一緒に「おかあさんといっしょ」を見始めたから、しゃしゃり出て来ても
menoki「誰だよ、お前!!!さも知ってるのが当然の様に出てきてるけど、てめぇなんて知らねーんだよ!!!牧場で牧草でも食ってろ、この馬が!!!」
ってなっちゃうんだよね・・・。
◎すり替えの定義
前から思っていたのだが、"すりかえ仮面"は自分で名乗っておきながら、すり替えの意味を勘違いしていないだろうか・・・。
すり替える→人に気づかれないように、こっそりと別のものに取り替える。
goo国語辞書に依ると、上記の様になる。
「おかあさんといっしょ」を見ている大人なら分かると思うが、"すりかえ仮面"がやっている事は、すり替えではなく変化だ。
仮に"すりかえ仮面"が行っている事がすり替えだとすると、冒頭でアルパカにすり替えられた"よしお兄さん"は、何処か違う場所にいることになる。
しかし、
・メインメンバー4人は、「アルパカ=よしお兄さん」と認識している。
・"あづきおねえさん"が「よしお兄さんを何処にやったの!!」ではなく、「よしお兄さんを元に戻しなさい!!」と"すりかえ仮面"に対して怒号を放っている。
・物語の終盤"よしお兄さん"が復活するのだが、アルパカが登場してからの記憶はないという。
などと、すり替えと考えるには難しい事柄が存在している。
つまり"すりかえ仮面"は、"よしお兄さん"→"アルパカ"に変化させたと考えるのが、妥当ではないだろうか・・・。(記憶がないのは変だが・・・。)
また、劇中で"すりかえ仮面"は以下のものと、すり替えたとされる描写がある。
・東京タワー→同等の高さの人参
・富士山→同等の大きさのプリン
・土星の輪→同等の大きさのバームクーヘン
こんな「伝説巨神イデオン」のイデオンよりデカい333mもある人参を、一体何処から引っこ抜いて来たのだろうか・・・。
ここまでデカい人参なんて聞いたことないぞ・・・。
それと劇中のように巨大人参を配置しただけは、強風に煽られて確実にぶっ倒れてしまう。
あれだけ巨大なものが倒れてくるのだがら、港区はいまだかつてない大惨事に見舞われるぞ!!
プリンに関しても、富士山レベルの巨大なプリンを聞いたことがないぞ・・・。
もしかしたら、「賭博黙示録カイジ」の兵藤みたいな奴が、地下シェルターに巨大なプリンを保有してるのかもしれないが・・・。
ただ、そんな巨大プリンを地上に配置したらどうなるのか??
仮にグリコの「プッチンプリン」と同様の原料だとすると、自重に耐え切れず、プリンが雪崩のように静岡や山梨を襲うのではないだろうか・・・。
もしかしたら、東日本大震災以上の被害をもたらすのかもしれない。
何ということを・・・。
そもそも、富士山レベルの巨大なプリンなんて製造出来るのも疑問だけど・・・。
あと、土星の輪に関しても、どうやって地球以上にデカいバームクーヘンを製造したんだろう??
まあ、土星以上のデカい宇宙船内で製造したと考えるのが妥当だと思うけど・・・。
それにしても、誰がどういった目的で土星以上にデカいバームクーヘンなんて製造したんだろうか・・・。
いずれにしても、宇宙空間に放たれたということなので、バームクーヘンは一瞬の内に水分が気化し、ボロボロに朽ちるだろう。
以上のように、「すり替える」では色々と無理がありすぎるので、"すり替え"といった言葉を使うのは適切でないように思える。
幼児が見る教育番組で道徳的な事ならいざ知らず、意味の違う言葉を子供たちに教えるのは流石に不適切ではないだろうか・・・。
F1層が見ているゴミのような番組なら全然間違えても構わないと思うが、教育番組であるなら適切な言葉を使用して貰いたいものだ。