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シライサンのmatchypotterのレビュー・感想・評価

シライサン(2020年製作の映画)
3.3
『リゾートバイト』に続いてJホラーの、いわゆる都市伝説系。

《ホラー!スリラー!パニック!祭り》Part.Ⅱ、Vol.43。

本、固定電話、ガラケー、そして、スマホ。時代が変わっても、多くの人が手にするデバイスや情報収集の入手経路が変わっても。

常にその形に則して、形を変えて、人々の使い勝手に合わせて、日本に根強く残る“恐怖の都市伝説”、“怪談話”。

冒頭の、この作品の枕詞的な、引き込む装置として使われる“結婚式で撮った「合掌」の写真”の話。
これも、昔からある“都市伝説”。
この話は可能性としてはなくはないから記憶にも残るし、だからこそゾワゾワする。

そして、そこからの“シライサン”。
いわゆる、“聞いたら次の人が呪われる”系の都市伝説。

鈴を手にして後ろから近づいてくる“シライサン”。
チリーン、チリーン、、、。

この話をする染谷将太。染谷将太、ここに出てくるんかい。
『あのコはだぁれ?』にも出てきた染谷将太、この彼の飄々とした感じ、ホラーとの相性が良い。

そして、もう1人。忍成修吾。彼もまた彼の纏う雰囲気がホラーを演出してくる。
悲しみや残念な感じを背負わせたらなかなか彼の右に出る者はいない。
そんな彼が出て来た時点で悲劇が確定する、的な。

そんな環境に、“シライサン”。なかなかめんどくさいヤツが相手。
そんなめんどくさい呪いに放り込まれた飯豊まりえと稲葉友。

この2人が、呪い、“シライサン”と対峙するハメに。

“シライサン”、見た目がなかなかイカつい。強そうとかではなく、ポイントが特徴的だから脳裏に焼き付いてくるパターン。

この2人が、呪いから逃れるために“シライサン”なる呪いの出どころと呪いからの解放の手段を突き止めるために謎解きのようなことに突入していく、、、。

呪いから逃れる“ルール”が一応存在はしていて、そこに行き着くまで、そして、それを行使して何とか窮地を脱していく展開は面白かった。

ただ、あくまで、急場凌ぎの対策でしかなくて、根本的な解決をどうしていくのか、ここが注目ポイント。

、、、だったはずが。
そこがまぁそうなるのが、“都市伝説”、か。
簡単に論破、駆逐できたら、“シライサン”なる怪談話は世に蔓延らない。

にしても、この2人の最後の面会は、ちょっと色んな意味でシンプルに切ない。

そして、染谷将太、完全にやり逃げ感、スゴいな、この存在感の残留、さすが。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
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