・ジャンル
サイコホラー/スリラー/サスペンス
・あらすじ
両親の離婚をきっかけに母エリカの地元へと2人で引っ越して来た女子高生マギー
シャイで生真面目な彼女は周囲に馴染むべく飲酒や喫煙をする友人達と付き合いを持ち始める
一行は酒盛りの為に代わりに買ってくれる大人を探していた所である女性と出会う
スー・アンという名の彼女は渋りながらも彼らの頼みを承諾
やがて自らの家の地下室を場所として提供した事からマギー達は彼女を“マー(ママ)“と慕う様に
スー・アンもまたそんな彼らを歓迎し、地下室には他の生徒達も招かれ始める
しかし徐々に彼女の行動に怪しさが目立ち始める
その裏には同級生だったマギー達の親への執着がある事をこの時はまだ誰も知る由が無かったが徐々に彼女の行動はエスカレートしていき…
・感想
ブラムハウスの手掛けたいわゆる家ホラー系作品
レビューの平均スコアがあまり高くないので元からさほど期待はしていなかったもののそれでも拍子抜けというのが正直な感想
悪役スー・アンが黒人である事を端々で強調しつつも「ゲット・アウト」等のジョーダン・ピール作品と違いそこに意味はあまり無い
彼女が凶行に至った背景もありがちでサイコパスと呼ぶには稚拙さも目立つ
展開も一進一退を繰り返す感じでテンポが悪く尺は長くないのに冗長に感じた
これが実話なら多少冗長になってしまうのも仕方ない
しかし本作はフィクションな訳でもう少し内容を詰めて過激にして良かったんじゃないかなぁ、と…
言わずとも伝わる所(催眠鎮静剤とか)をわざわざ伏線の様に強調して映していたりと無駄も多かった
あとは内容を変に詰め込み過ぎていた印象もある
マギーの友達付き合いや母エリカの転落人生、スー・アンのかつての同級生達への復讐、娘ジーニーへの監禁に近い扱い
焦点があちこちに飛んでそれらが上手く絡み合う訳でもないというのは雑過ぎる
せめてそれぞれの親子関係の破壊なり親子を揃えて凶行を働いたりしていればまだ違ったんだろうけど…
イジメ側には過去の事でもイジメられた側は引きずり続ける、という事を描きたかったんだろうけどそれに関しても描写はお世辞にも上手いとは言えない出来だった
過去を通して青春を取り戻そうという側面もスー・アンが若者達を招き入れた事にはあったんだろうけど肝心の情念がしっかり描かれていなかったのも残念
娘がいるんだから自分の居場所を奪われそうになって暴走するとかそういう展開も欲しかった
改めてブラムハウスって本当にハズレが多いよなぁ、と…
個人的に合わないだけかもしれないけど洋ホラーの代名詞みたくなってるのに対して改めて「言うほど面白い作品多いか?」と一層感じてしまった