eye

光関係のeyeのネタバレレビュー・内容・結末

光関係(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

"光関係" (2017)

冒頭より 少女木村 は電話を盗聴中
ノイズが流れている

と同時に

盗聴により周囲の気配や喧騒を感じつつ
木村は"独りである"ことを示す

常に目が虚ろ 表情も虚ろ

リストカットで暗転

病院の廊下のシーンへ移って
ここでも目が虚ろで表情も虚ろ

自殺に失敗したことが分かる

この直後 高校時代の友人であろう
武富はトイレでマスターベーション

メガネに反射するAV映像

マスターベーションしてるんだか
してないんだか正直分からない

水に流す

それから2人の再会が唐突に挟み込まれる


ここで一旦停止させられる


そもそも後ろ姿しかみてないのに
武富が「(木村さんだ…)」って気づく
不審な展開

半端じゃなく白々しさを感じてしまう
とにかく出会い方が雑


<2人の会話>

武富:今何してるの?

木村:盗聴してる


本来なら『何で(自分が)盗聴してるのか』
をちゃんと説明しなきゃいけないはずで

木村=ヤバい奴

になるんだけど
何故か普通に武富が受け入れちゃってる

ここも雑

以降代々木のビルの屋上で
2人が電話を盗聴していく

時折周波数を変えていき
流れてくるノイズにメッセージはなく
木村&武富の会話が続く

盗聴中の一コマ

>(カップルの会話に対して)
裸がみたいとかそこまでして
一緒にいたいのかな
>スタバとか行ったことない
>(詩の朗読を吹き込むメッセージに対し)
ストーカーかな

盗聴の最中 2人が会話してるシーンは
盗聴と被ってほぼ会話が聴き取れない

その一方
盗聴中に挟み込まれる数々のシーン

・車が行き交う
・マンションの窓の光
・団地の公衆電話
・高層ビルの光

発光した風景
曖昧な風景

が重なって淡い夜の世界を映す

"盗聴ノイズ" と "景色"
を並行して描くシーン

これを淡々と続けることから

生活=ノイズ

ノイズ=ストレス

生活=ストレス

だったということがここで初めて分かる

2人の夜は明けて
昔聴いていた音楽を一緒に聴く

「とんねるずの食わず嫌いに出たい」
「矢島美容室か」

などなど 同時に妙な雑談をしている

ラストシーン

木村はコンビニで買い物をするが
その姿を武富がスマホで撮って

インスタへアップする

その姿は不気味なほど
満面の笑顔で映画は終わる

いやはや

何で木村はいきなりあんなに
笑えるようになったの?

武富に救われたから?

夜が明けたから?

曖昧すぎて何かよくわからない
eye

eye