こつぶライダー

幼い依頼人のこつぶライダーのレビュー・感想・評価

幼い依頼人(2019年製作の映画)
3.5
沈黙は同罪。

仲の良い姉弟の元に父の再婚相手であり継母となる女性が来てから生活が一変。虐待を受けたのち、弟は殺されてしまい、その罪は姉に着せられてしまう。

まるで地獄絵図だった。
虐待の様子として、あまりにも生々しい描写は避けられていたものの、我々が十分痛みを感じるものだった。子役2人、素晴らしい。中盤、弟が亡くなった直後はあまりにも警察が無能過ぎて一瞬冷めてきたが、持ち直したね!
継母役のユソンも鬼気迫る演技で、さすが。

胸糞ではあるが、ハートフルなシーンも肉付けしてあり、後味の悪さをカバーしてはいる。もちろんハードな内容には変わりなく、そちらを濁らす不要なストーリーと感じる人がいても仕方ないかも。

実際に韓国で起きたチルゴク継母殺人事件を基にして出来た作品なだけあり、かなり緊張感や展開にリアルさを求めているように感じた。
これが世に出ることで事件に再度注目される。そこへの期待感はありました。
ただし、エンタメに落とし込むだけの力不足に感じました。事件に全振りして重たさをさらに強めても良かったかも。
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