親から虐待を受けていた姉弟。
弟を殺したのは自分だと告白した少女と、少女を救おうとする弁護士の、実話を元にした作品。
本来、子供を守る存在であるはずの大人たち。
本来、人々の生活を守る為の存在であるはずの法律。
それらが、虐待を受ける子供たちを逆に追い詰めていく。
他者への無関心、自分は巻き込まれたくないという思い、正常性バイアス、それらは社会の中で苦しむ人たちを無いものとして、まるで世界は平和だという暗示にでもかけられたかのように弱い立場の人たちを犠牲にしていく。
でも誰か一人の現実を見据える勇気がその悪しき循環を逆回転させ周囲を変える事ができるかもしれないし、そうしなければいけない。
じゃないとそれは、学校で友達がいじめられているのを見てみぬふりをするのと同じ事だし、それは大人がしてはいけない事。