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英雄都市のmatchypotterのレビュー・感想・評価

英雄都市(2018年製作の映画)
3.7
評点が気持ち低い気がしてたが、思ってたより面白かった。

TSUTAYAでマドンソクコーナーに並んでるけど、本作では彼はそこまでガッツリ看板を張ってるワケではない、、、だからか、評点は。

途中までまったくマブリー要素はない、それは確か。
でも、映画としては定番の裏から表への成り上がりストーリーでアツい。

前途多難な道すがら、自分のこれまでの過去を背負いながら、最初は邪な下心から始まった一念発起が、彼や、周囲や、、、政治を変える。男として憧れたくなる人柄の男の話。

若きヤクザのボス、セチョル。
彼らの事業に対する反対運動を力で鎮圧してたら抗議団体組織の美人女弁護士に“人でなしか”と顔をはたかれる、、、それで惚れて、セチョルはヤクザ稼業から足を洗ってカタギになることを志す。

それでも志だけでなかなか簡単にそうはいかず、美人女弁護士にも煙たがられるばかり。

しかし、ヤクザだろうが、足を洗おうと志そうが、セチョル、とにかく真っ直ぐ、一度決めたら曲げない実直な男。これが良い。

足を洗って良い人になること、女弁護士の気を引きたいこと、とにかくやれそうなことなら何でもやる。この辺がとてもヤクザのボスっぽくなくて、人としてとても魅力的。

美人女弁護士に付き纏ってるうちにひょんなことから選挙活動の下働きをし始める。女弁護士が応援する候補が当選するように、、、。

その日もバスで下働きの食堂にバスで行く途中、そのバスが橋の上で事故を起こしてあわや大惨事、それを乗ってたセチョルが窮地を救って一躍時の人に。

そこを転機に彼の逆転劇が始まるが、元々の選挙候補が争う本命の立候補者側の“悪質”な、、、元々の彼の“稼業”的な邪魔が入る。

裏であっても表であってもどっちにしてもまっすぐな男ではあるが、良い人になろうと一念発起して頑張っていると、彼が元いた世界から邪魔をされる。

それによって、どこか彼が自分がいた世界を客観的に見るようになったり、カタギはカタギでうまくいかない大変な世界があることも知る。

そんなことを思っていると、色々あって、彼が、下働きの彼が、選挙候補になることに。
世間から見れば、もともとヤクザで、一瞬ヒーローとして騒がれた時の人。

かつては暴力で生き、実直な男だということだけが取り柄でしかない彼が。

これまで培ってきた力をかなぐり捨てて、表の世界で、裸一貫で、何の後ろ盾もないカタギの世界で、まさかの選挙でイチから上を目指して前途多難な道を歩む、、、まっすぐに。

まっすぐに進めば、良い答えが自然と生まれる、みたいなキレイな話でもなく、そこは韓国映画らしいえげつない“過去の掘り起こし”や邪魔だてがあり、とても順風満帆とはいえないドラマとサスペンス。

この映画には圧倒的なカリスマ的な役者はいないのだけど、濃厚な名バイプレイヤーたちがサブストーリーとセチョルの周りを豪華で骨太に仕上げていて、とても見応えあり。

だけども、今回は王道のサクセスエンタメに振り切っててたまにはこういう韓国映画も良いね。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
https://community.discas.net/announcements/ib1wyncr43idknqm
別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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