Anzucco

はちどりのAnzuccoのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.7
14歳の気まぐれな友情や恋愛、向き合ってくれない家族との関係、現代韓国の問題がフラットにフェアに描かれている。あの年代独特のもどかしさやいじらしさも手に取るようにわかる。家父長制のえぐさを描いても誰も完全な悪者扱いではない。お兄さんも泣きたい気持ちを抑えきれなかったって気づけなかった。すごく繊細で巧みで今も色んなシーンが頭の中に蘇ってくる。どのカットも無駄がなくて画作りがとても洗練されている。見たあとすぐに誰かと話したくなる。ラストがほんとにほんとに素晴らしかった…。14歳の女の子が少しずつ自分の心の声に気づき、確実に変わっていく表情が忘れられないですね。そしてあの場にいる女の子たちに注がれる眼差しの温かさ。あの私も誰かのヨンジ先生になりたいな。
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