細かい動きと繊細な美しさが感動をもたらす優しい作品。
雨や朝露の匂いまで感じさせる美しい絵と音楽による描写。
髪の毛一本の揺れ、脚元の動き、静謐な横顔が演出するキャラクターの心情が本当に素晴らしいです。
アニメはここまでできるのか。
物語も手紙を書く人や受け取る人だけでなく、届ける配達人に注目させてくれるあたりが泣かせます。
「リズと青い鳥」もそうでしたが、本編TVシリーズを見ていなくてもわりと大丈夫な親切設計です。
本作も外伝とはいえ、バックグラウンドを知らなくても一本の映画作品として充分に楽しめます。
なんて優しい京都アニメーション。
アニメなんて観ないよ、という人にも観てほしい作品です。
本作を観て郵便屋さんを志す人もいるだろうし、郵便屋さんは本作の鑑賞を研修課程に組み込むことをオススメします。