柴芋

愛欲のセラピーの柴芋のレビュー・感想・評価

愛欲のセラピー(2019年製作の映画)
4.0
これはコメディドラマ?メインの俳優が知っている人ばかりで豪華なんだけど、それぞれの役が地味で映画に合わせてオーラ消してる。原題はシヴィルだから主人公の名前で、まんま彼女の話だから納得できるけど、邦題が狙っててうーむ。なんとも言えぬ温度感で進んでいく演出に、なかなか無いものを感じて好きなんだけど、ぬるくてどこ寄りか分からない描写がウケてない点も分かるけど私はこの曖昧さが好き。こっち寄りの人間だったのかも。うん、割と自分の話。「わたしは最悪。」と似てるけど、こっちの方が私。最後の締めはそう思って自由に進みたい。 

ジュスティーヌトリエの作品を制作年順に鑑賞し、2度目のシヴィル。なんか全て繋がってて通して観るとさらに面白い。ソルフェリーノの戦いで泣いていた子どもたちがこんなに大きくなって、出演者も結構被ってて、トリエのパートナーのアルチュールアラリが毎回ちょうど良い役で出てる 笑。ヴィクトリアではああだったけど、シヴィルでは違うサイドを描いてて、物語を作るということがどういうことか、じんわり伝わってくる。どこまでも好きにさせてくれるトリエ最高。
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