TaiRa

バクラウ 地図から消された村のTaiRaのレビュー・感想・評価

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どういう映画か知らずに観たので、中盤の展開以降めっちゃおもろかった。『ランボー ラスト・ブラッド』と二本立て出来る。

ブラジルの辺境にある村を舞台にしてるが、前半は特に話が展開せず、どこの向かってるのかも分からない。段々と不穏な空気が漂い、暴力の影が近付いて来る。アイツらが登場してから、この映画のイジワルな批評性が感じられて面白かった。オバマがこの映画を年間ベストに入れてたけど、それって何気に凄いよね。アメリカへの辛辣な評価を分かって選んでるし。アイツらのやってる事ってアメリカが犯して来た悪行を戯画化したものでしょ。それを西部劇に持ってくのも皮肉で良い。西部劇というか厳密にはジョン・カーペンター解釈の西部劇だけど。『要塞警察』とか『ゴースト・オブ・マーズ』みたいな。律儀にカーペンターの曲も掛けてる。中盤で視点が「襲われる側」にシフトする作りも可笑しいし(この辺ランボーっぽい)、その時点からジャンルがホラーになるのもウケる。あの感じはカーペンターより『バンドレロ』とか思い出した。バイオレンスの入れ方も派手で最高だし、常にユーモアを忘れないから笑える。ブラックユーモアだけど。普通にめっちゃアツい展開とかあって、エンターテインメントしてるのが最高。
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