のりっこ

レ・ミゼラブルののりっこのネタバレレビュー・内容・結末

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

小3のときの担任の好きな本が「あぁ、無情(レ・ミゼラブル)」と聞き、ピュアなわたしはすぐに児童版「あぁ、無情」読破。分からん。何が良いのかまったく分からん。いい大人になってからヒュー・ジャックマンの「レ・ミゼラブル」公開。子供やし分からんかったんやろうと劇場に足運ぶ。アン・ハサウェイの演技に涙したものの、人がこの話の何に心打たれるのかがやっぱりよく分からん。
今作「レ・ミゼラブル」を観て、数十年来の謎が解けた。なるほど。貧困の中に正義はない。弱肉強食。よく分かった。やりたい放題のキレた警官が「俺が正義だ!」と叫ぶのを見て、執拗にジャン・バルジャンを追いかけてたあいつを思い出す。そーゆー心理やったんか。火炎瓶片手のいがんだ顔の子どもを見て、今この街を仕切るあいつ(くそ警官)とあいつ(くそ市長)も昔はこの街の子どもやったんやろう(この街に未来はない)と涙出た。ヴィクトル・ユゴー氏の本文の抜粋「元から悪い草も悪い人もいない。育てたものが悪い」を見て、やっとこさ「レ・ミゼラブル」をきちんと理解できたことを確認した。
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