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レ・ミゼラブルのFHTのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
3.8
試写にて

レ・ミゼラブルの意味は"惨めな人"

本作の舞台はもちろんフランスのモンフェルメイユ。
低所得者や移民の人々が住むこの地域の治安状態は最悪。いつでも大暴動が起きてもおかしくない状況下で新入りの警官 ステファンはここの担当になる。

双方の主張や偏見がここまでの悲劇や大きな暴動に繋がった。

市民側は過度な事情聴取や差別的な視線に嫌悪感を感じ、警察を憎んでいる。徒党を組んで情勢を保っている。

警察側は犯罪防止を目的に舐めきった市民達に過度な対応をしたりして、警察という力を悪い方向に向け抑制するのも困難なくらいピリついている状況。

そんな最中、とある集団が街宣車で何やら叫んでいる。ジョニーだかなんだか忘れてしまったが、人のような名をした子ライオンが黒人の子供によって盗まれたと主張。ヒートアップしている彼らを落ち着かせ、ステファン達は子ライオン探しがスタートする。

それがこの衝撃のラストへ繋がるとは世も知れず。
想像を絶するラストとそれに付け加え投げかけられる言葉を受けた鑑賞者はきっと身動きが取れなくなるほどの戦慄を覚えるだろう。

警察官も市民も法律があるから一線を超えずギリギリを保っているが、その一線を超えてしまったら?
作中に出てきたセリフを一つ添えると「俺が法律だ」と言ってしまって脅すものの、なかなか市民も引かず。

警察として、市民としての争いはどんどんエスカレートしていく。。
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