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家族を想うときのnobiiitaのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
3.8
社会のシステムへの期待、家族の愛への期待、むろん持ってしかるべきで、そこに異論はない。
けど、国を問わずみなが、必然のように求めるものなんだなぁ、などとすこし穿った見方をしてみる。
どこかの偉い総長さんじゃないが、タワマンの上から清貧を語られているような気分になる。

穿ったついでに。
そもそものお父さんの見積もり、甘くないか?とか思ってしまうんだよな。息子も年齢のわりに描写が幼なくてステレオタイプすぎないか?
これこそが社会の大勢で、だからこその社会問題なのだ、ということなのか。

資本主義社会・経済のなかで当然のように享受している恩恵を、誰かが支えている。そしてその支える誰かは自分ではないんだよな。社会が悪いというその同じ口で、送料が高いと文句を言う。

現代の労働力搾取を招いたのはいったい誰なんだろうな。
行きすぎた資本主義なんだろうか。そうなんだろうな。私が大嫌いな“コスパ”という言葉を考える。

と、ここまで書いたけど、私はケン・ローチが大好きだ!
でもちょっと歳とったよね。いや、歳をとったのは私か。
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