このレビューはネタバレを含みます
「マタンゴ」のような話だなと思っていたら、ラストもそんな感じだった。そこから、星新一のショートショートを連想した。
結局は植物に支配される主人公。感染した方がハッピーなのか?してない方が自分の意思を持ててハッピーなのか?
別の考え方を受け入れて、その集団の中に入ってしまえば幸福になれる?みたいな内容。問いかけで終わるエンディング。
精神に異常を来したベラが「みんなに合わせるために感染したふりをしていた」の台詞もあって、意外と丁寧な説明台詞があって、見てる方にも親切な作り。逆に言えば単調に感じた。二人の会話から、真ん中の壁にズームして人物を写さなくするなど不穏さは与える工夫が感じられた。
ラスト、温度下げて枯らせようとするなら、火事にする、とか画的に分かりやすい方法でも良かったのではないか?
雅楽の使われ方に違和感。
外国の人が見る分には単なる日本の民族楽器が使われているな、程度だと思うけど、歌舞伎・能など日本人が聞くと違う景色を連想してしまうので、効果的な部分もあったけど、やっぱり変。エンドロールで流れる歌も、ヒップホップと雅楽が混ざったアレンジも「なんで?」。「ハピネスビジネス」が頭に残る。
高い音で不快なレーザーのような音が本当に耳障り。
ジャンル映画でありながら、映像にアート的な構図・色使い。赤い花、緑の白衣とアリスのシャツの組み合わせがいい。
以下気になったところ
●なぜ家に花を持ち帰ったりしたのか?
●犬ベロの赤いボール誰もずっと気づかないの疑問。犬は、そもそも温室に隠れてたのは何故。
●アリスとクリス。主要人物で似た名前にする?
●テイクアウトの寿司が、何故か気になってしまった。