Maoryu002

その手に触れるまでのMaoryu002のレビュー・感想・評価

その手に触れるまで(2019年製作の映画)
3.3
ブリュッセルに住む13歳のアメッド(イディル・ベン・アディ)はモスクの過激な導師の教えに傾倒し、他の宗教に寛容な教師を背教者とみなして殺人未遂を犯してしまう。少年院に入ったアメッドは模範的な生活を送りながらも、教師の殺害を諦めなかった。

またしてもダルデンヌ兄弟が少年を題材にした、負のインパクト強すぎ作品。

父親不在の家庭とはいえ、どうして1か月足らずであそこまで洗脳されちゃったのか、そこがよく分からないけど、いずれにしても純粋な子供は容易に道を外れてしまうということだろう。
人を憎めと教える時点で、それは宗教じゃない。そして、キリスト教やユダヤ教は排除しろって、やってることはナチスと同じだよなー。

どうにかなんないの!?というアメッドの行動を見てるのがしんどいけど、最後は目覚めたというか、母親への愛情が勝ったということなのかな。どうも展開が不自然で、まだまだ救われてないように見えてしまった。

一方で、子供がどんな姿、どんな思想を持っても、決して見捨てない母親の愛情は強く感じた。日本でも某宗教にハマってしまった家族の苦悩はいかに大きかったことか。
Maoryu002

Maoryu002