その手に触れるまでのpilotisのレビュー・感想・評価

思っていたよりも客観的現実的で起伏は大きくない。
どのような少年の状態から宗教にどのようにのめり込んでいくかというのが見たかったのだけど、それは台詞で綴られたのみ。
途中出会う少女との淡い恋も、もっと彼が混乱したり揺れ動くのを期待していたので、個人的には物足りない。
リアリティと言えばそうなのだけど、もっと彼の心情の盲目的な部分や戸惑いに踏み込んでほしかった。ドラマティックになるのは不本意かもしれないけれど。でも少ない材料で分かる大人向けだったのはやはり残念だな。